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■頚髄損傷

50歳代方のご相談でした。頚髄損傷で医師からは一度損傷した脊髄神経は再生しないので、今後上肢は使うことができず、下肢もよくて装具をつけての僅かな距離の歩行となり日常は車椅子での生活になる、と宣告されたとのことで、その後、リハビリに専念されましたが歩くこともできなくなり、家庭での日常生活は全てにわたった全面的な介助をうけられている状態でした。障害厚生年金1級の年金証書が届きました。

【 事例から学ぶこと 】

頚髄損傷で以下のものは1級になります。

●一上肢及び一下肢の用を全く廃したもの

●四肢の機能に相当程度の障害を残すもの


■慢性関節リウマチ

Aさん(50歳代)のご相談で、「数年前に一度年金を請求しようと思って医師に診断書も書いていただきましたが、初診の病院が昭和53年と古くカルテは残っていないこと、その後良い病院を探して転院を繰り返したことなどがあり、書類を書く段階で挫折してしまいました。もう一度頑張って請求してみようと思いますが、この状態で年金が受給できるでしょうか」という相談でした。さすがに28年前の年金請求は困難が予想されました。初診時の医証がないので、初診の病院から順番にたどって行き、発病日・初診日がAさんの厚生年金被保険者期間中にあると判断できる客観的な資料が揃うかどうかが手続き上の問題でした。2番目の病院でもカルテが残っておらず、3番目の病院でカルテが残っていました。初診日は分かりませんでしたが、発病は昭和53年ごろという記載がありました。4番目の病院でもカルテが残っており同じく、発病は昭和53年ごろという記載と、Aさんが医師の問診に答えて、初診の病院名を言っておられた記述が幸いカルテに残っており、初診の病院名を客観的に証明しうる証拠が揃い障害厚生年金を受給することが出来ました。

【 事例から学ぶこと 】

28年前の年金請求の成功事例です。障害年金はケースバイケース。1つとして同じ事例はありませんが、たとえカルテが残っていなくても、初診日や発病日に関して、何らかの手がかりが見つかれば、障害年金を受給できるかもしれません。


■脳性まひ

Aさん(20歳)のお母様から「息子は脳性麻痺で身体障害者手帳3級を持っています。障害基礎年金は受給できるのでしょうか。」というご相談をお受けしました。市役所に何度か足を運ばれて説明を聞かれたそうですが、今一歩どんな障害の状態なら障害基礎年金が受給できるのかがイメージが掴めず、また申立書にどんなことを書いていいのかもわからないというご相談でした。

後日、息子さんと一緒に事務所にお越しになられ、私も直接ご本人様とお会いすることができましたので、障害基礎年金が受給の可能性は高いと判断。手続きされるようにとお勧めしました。

身体障害者手帳3級が交付されておられましたが、6歳のときに交付されているものでした。障害基礎年金を受給できるかどうかは、身体障害者手帳の等級とは直接の関係はありません。障害基礎年金はあくまでも障害認定日(原則として初診日から1年6ヶ月を経過した日 / 20歳前に初診日がある場合は、20歳になったときが障害認定日)での障害の状態を見るのです。手続の結果、後日 Aさんに、障害基礎年金2級の年金証書が届きました。

【 事例から学ぶこと 】

脳性まひの障害がおありの方は、20歳に達した日から3ヶ月以内の現症の診断書をとって障害基礎年金の請求をしてください。これを障害認定日による請求といいます。
20歳前の障害の場合は、20歳のときに年金を請求しておくことがベストです。しかし、手続は慎重にすすめて下さい。年金を受給できている人には何ということもない事ですが、このときに失敗するとなかなか後が難しくなることがあります。20歳の時の年金請求は人生の一通過点に過ぎませんが、この通過点をなんなく乗り切ることが重要です。

 またもし、この20歳のときに年金を請求していなかった方は、今からでも年金の請求をすることができます。20歳のときの診断書が今からでも取れるなら遡及請求も場合によっては可能でしょう。20歳のときの診断書が取れない場合は、現在の診断書だけで事後重症による年金請求となるのが原則です。


■ポリオ

Aさん(50歳代)のご相談でした。「生後半年でポリオに罹患しました。障害手帳は2級です。在職中は所得制限で全額停止になるので障害年金を請求していません。この度退職しましたので障害年金の請求をお願いします。」というご相談でした。ポリオ後遺症による年金請求は、20歳前の障害基礎年金の請求になりますので、本人の所得によって支給停止があります。
Aさんの障害基礎年金の手続きは、何分、50年以上前のことに遡り、当然カルテも残っておらず、初診の証明なども取れませんでしたが、20歳前に身体障害者手帳が交付されていたことから、「受診状況等証明書が添付できない理由書」で実務上の手続きは問題ありませんでした。診断書も年金手続き上何ら問題のないものが出来上がってきました。手続きは年金証書が届くまでに、1ヶ月半というスピーディーなものでした。

【 事例から学ぶこと 】

ポリオ後遺症での年金請求は、20歳前に身体障害者手帳が交付されておられる方は、客観的に病名その他で20歳前の障害であることがわかりますので、初診証明の問題で裁定請求書を受理してもらえないということはありません。